otopeta

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Coccoの「樹海の糸」

1996年デビューのCoccoさんの1999年の楽曲ということで、かなり昔の曲になるんですが最近「運命に、似た恋」というドラマで使われて再び話題になっているようですね。
残念ながらドラマを見たことは無いんですが(北川さん脚本だしそのうち見たいな)あらすじを見る限り子持ちバツイチ女性との恋愛の話のようですね。

個人的には、この曲は不倫の歌に聞こえていたのでちょっとだけ意外でした。
”あなたが触れて 雨は終わると想った”→孤独な日々の終幕?
”だけど誓いはあまりに強く”→結婚のこと?
”糸が絡まりながら”→関係性の縺れ
みたいな感じで。

ところで、自身で作詞作曲を手がけることも多いCoccoさんですが、この曲の作曲は柴草玲さんが手がけていらっしゃいます。
また、プロデュースは初期のCoccoの多くの楽曲や中村中中島美嘉などの編曲をされている根岸孝旨さんが行われています。
どうやら自分はこのコンビが作り出すCoccoワールドが好きらしく「強く儚い者たち」「星に願いを」「首。」も好きです。「樹海の糸」を含めた4曲の作曲・編曲者が同じであると知ったときはおったまげたものです。笑

Coccoさんの魅力は、個人的には儚く危うげな印象が有りながら、どこか一本通る強さも併せ持っているところだと思うんですよね。
それを「樹海の糸」や「強く儚い者達」ではどちらかと言うと繊細でシンプルな音色で、「星に願いを」「首。」では重厚で激しい音色で表現しているのかな、と思っています。

特に「樹海の糸」の美しさと繊細さは随一で、まさに切れてしまいそうな儚さをはらんでいる。
美しい歌なんだけれどそれに載せる歌詞は決してキレイなだけじゃない。だって、サビで「溢れ出る憎しみを織り上げ」て、オチが「やさしく殺めるように」って。
それをサラッと歌い上げてしまうところに底知れぬ怖さと強さを感じてしまう。

Coccoさんの作詞や歌声もさることながら、プロデュース能力にしてやられてると思う楽曲です。